ネセガはもう一




 惑星コデルでは、勤務を終えたマリオンが14日(地球では2週間)ぶりに帰宅しようとしてランシーター(3輪自動車)を駆っていた。

 (保安部もあそこまで言わなくても…。)

 黙っていられず記者会見に乱入しSCOTT 咖啡機たマリオンだったが、会見を打ち切った保安部から呼び出された。そして保安部長から直接厳しい言葉を浴びせつけられていた。

 保安部長:「キミは何ということをしてくれたんだ!アレではスエヒロ隊長の疑
       惑がますます強くなるばかりじゃないか!そればかりか、キミが
       デユールに変身している“疑念”まで相手に抱かせた、きっとなッ!」

 マリオン:「すみませんでした。つい頭に血が上ってしまいました、反省しており
       ます。」

 保安部長:「反省すればそれでイイってモンじゃないだろ!アタマ悪いな…カッと
       なってミスするようだと、戦闘も任せられない
       じゃないか!所詮はヤセテールだな。考えが浅はかすぎる。」

 (だいたい、誰も割って入らないから…仕方なくオレが出て行ったんだ。オレが行かなきゃ、補佐官がきっと失言したハズだ。むしろお礼を言われるべきじゃないのか、オレが。うまく幕引きできたんだから…。

でも、アレは嬉しかったな…♪)

 スエヒロ:「こってり絞られたようだね。でも、私自身はとても嬉しかった。
       隊長としてではなく、スエヒロ・プルマとして。キミのような
       部下がいることに喜びを感じたよ。」

 (だって♪隊長という立場じゃなくて、個人的にってところが。)

 マリオンは憧れのヒトであるスエヒロ隊長から褒められたことに、少し浮かれてSCOTT 咖啡機開箱いた。なので気付かなかった…。

 (あのオンナ、スキだらけだな…。)

 マリオンのランシーターを追うランシーターがあった。運転者はタネセガ記者だった。マリオンは自宅駐車場でクルマを降りても、まだ後方のタネセガと同乗していたもう一人の記者に気付いてなかった。マリオン宅の樹木の陰に身を潜めたタ人の記者に合図を送った。

 ワンワンワン!!

 50メートルほど離れた隣家に繋がれた犬のような動物・クドが急に吠え出した。すると、そのクドに閃光と共に電撃が走ったのだ。
開錠しようとしたマリオンは、その様子にさすがに異変を感じ手を止めた。

するとクドは見る見るうちに巨大化していく…姿を凶暴そうに変えながら。そして巨大化に伴い繋がれていた小屋はバラバラの瓦礫と腰痛治療なった。

この事態に上着の内ポケットをまさぐったマリオン。(持っててよかった!)彼女は変身道具である短剣の柄についたボタンを押した!

 (思惑どおり♪)ニタニタ笑うタネセガ。

 <その6へ続く>